【面接チェックシート付】新卒採用における面接質問60選!

新卒 採用 面接 質問

「新卒の面接でどんなことを聞かれるのか事前に知って準備しておきたい」、
「新卒の採用面接の際に何を聞けば良いのか分からない」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

30分~1時間という短い時間で相互理解を行う必要があるため、
確認するべき項目の例と、その意図や背景を知っておくことで面接や採用の結果は大きく変わってきます。

今回は
・新卒採用時に優秀な人材を見極める面接質問60選
・面接質問の意図
を解説いたします。

また、新卒採用の面接質問の例が一覧でわかる「面接チェックシート」を無料で配布いたします。
ぜひダウンロードいただきご活用いただけますと幸いです。

一般的な新卒採用面接の流れは下記のとおりです。

▽アイスブレイク
▽自己紹介・経歴
▽性格や人間性を知るための質問
▽志望動機・企業についての質問
▽適性や素質を確認するための質問
▽その他(キャリアプランや時事問題など)
▽条件面を確認する質問
▽逆質問

目次

アイスブレイクでの質問

まずはアイスブレイク時に行う質問をご紹介します。アイスブレイクは初対面の人が出会うとき、緊張をほぐすための手法です。

初めて会う人、且つ面接の場は面接をする側も面接をされる側も緊張しますよね。
アイスブレイクにより、場が少し和みコミュニケーションをとりやすい雰囲気を作ることができます。

新卒採用でのアイスブレイク用の質問を6種類ご紹介します。

1.1今日は電車でいらっしゃいましたか?
1.2今日は学校はお休みですか?
1.3朝食(昼食)は何か食べられましたか? 
1.4今日は暖かいですね。お住まいの◯◯県は、いかがですか? 
1.5最近の◯◯のNEWSはご存知ですか?
1.6(オンラインの場合)私の声は聞こえていますか?画面は見えていますか?

今日は電車でいらっしゃいましたか?

最初の質問は、交通手段に関する質問です。
緊張をほぐすために、まずはイエス・ノーで簡単に回答できる質問がおすすめです。
もちろん場を和ますための質問ではありますが、「所要時間はどのくらいですか?」、「経路を教えてください。」
など深堀りをした質問ができると、入社した際に業務に支障なく通勤ができるかどうかも確認できますよ。

今日は学校はお休みですか? 

2つ目の質問は学生生活や当日の予定などを確認し、話題を広げる質問です。
「今日は学校はお休みですか?」の後に「普段のお休みは何をされているんですか?」など追加質問をすることにより、
履歴書などの情報を見なくても、趣味や特技の話題で話が弾みます。

朝食(昼食)は何か食べられましたか?

3つ目の質問は誰もが答えることができる、ご飯に関する質問です。
緊張がほぐれるようアイスブレイク的な要素もありますが、
なぜそのご飯を選んだのかの経緯など思考力を確認することができたり、
しっかり食事をとっていることを確認することで、私生活や生活習慣がちゃんとしているのかなどの確認も可能です。

今日は暖かいですね。お住まいの◯◯県は、いかがですか?

4つ目の質問は天気に関する質問です。
新卒採用は遠方から来社し、選考を受ける場合やオンラインで参加を行う方も多くいらっしゃいます。
住んでいる地域により天気や気温が全く異なり、話が盛り上がるということもあるため、
遠方に住んでいる方との面接時に、ぜひおすすめの質問です。

最近の◯◯のNEWSはご存知ですか?

5つ目はTVやネットで話題のNEWSに関する質問です。
相手のことをまだ深く知らない状態でも気軽に話しやすい話題です。
「先週のオリンピックはご覧になりましたか?盛り上がりましたね。」など
誰もが知っているようなオリンピックやワールドカップなどのNEWSについてお話するのもおすすめです。

(オンラインの場合)私の声は聞こえていますか?画面は見えていますか?

6つ目はオンライン面接の際に話題にあげやすい質問です。
最近は対面ではなく、オンラインで面接を実施する企業も増えています。
Web上で使用する機能の操作方法や接続確認の後に「オンライン面接の経験はありますか?」、
「学校もオンラインでの授業を行っていましたか?」などの質問をすると、自然な流れで会話を広げていくことができますよ。

新卒採用の面接時におけるアイスブレイクは面接官、応募者どちらの緊張もほぐすことができるので、
上記のような質問例を複数用意しておくことをおすすめします。
場が和み緊張がとけることで、応募者が本当に自社にマッチしているのか見極めることも可能です。
スムーズな会話の流れをつくり、面接を有意義な時間にしていきましょう。

経歴・スキルを確認するための質問

アイスブレイクを終えた後は、応募者のこれまでの経歴やスキルを確認していきます。いよいよ面接の本題です。

経歴やスキルに関する質問では応募者が自分のことをどのように認識しているのか、どんな部分をアピールしたいのかなどを知ることができます。

アピール内容で気になったことがあれば、どんどん深堀りをしていきましょう。

質問例を6つご紹介していきます。

2.1○○さんの自己紹介をお願いします。
2.2学生時代の専攻/研究について教えてください。
2.3学生時代、勉強以外に注力していたことはありますか?
2.4学生時代、部活やサークルには入っていましたか?
2.5学生時代、アルバイトはされていましたか?
2.6.学生時代の経験の中で、弊社で活かせる知識やスキルを教えてください。

○○さんの自己紹介をお願いします。

まずは面接にて求められることが非常に多い、自己紹介です。
自己紹介は「1分程度でお願いします。」と時間を区切り、気になったことがあれば掘り下げていく形をおすすめします。

1分以内と限られた時間内でどのようなことを話すのか、端的に伝えられているかなどの内容面とあわせて、
話し方や表情、姿勢などもチェックするべきポイントです。

学生時代の専攻/研究について教えてください。

2つ目は学生時代の専攻に関する質問です。
面接において特に重要な質問ですので「なぜその大学、学部を選んだのですか?」、「1番勉強になったことは何ですか?」など、しっかり深堀っていきましょう。

何を学んできたのか聞くことにより応募者がどのようなことに興味を持っているのか、そして学ぶ力がしっかりあるのかを知ることができます。興味や関心を知ることにより、自社とマッチしているのかの判断軸になっていきますよ。

学生時代、勉強以外に力を入れていたことはありますか?

3つ目はいわゆる「ガクチカ」と言われる学生時代に力を入れたことについての質問です。
ES(エントリーシート)にも記載されていることが多いですが、ES(エントリーシート)は文字数が限られているため、全てが記載されているわけではありません。

その出来事になぜ興味を持ったのか、どのような思いで取り組んできたのか質問をとおして確認を行いましょう。
過大評価しているエピソードになっていないか、話に一貫性があるかどうかも重要な見極めポイントです。

学生時代、部活やサークルには入っていましたか?

4つ目は部活やサークルについての質問。
2.3の「ガクチカ」と同様ですが、学業以外に関する質問も応募者のバックグラウンドが分かる重要な質問です。

部活やサークルの内容も重要ですが、どれくらいの意欲を持って臨んでいたかも確認すると良いでしょう。
「週何回のペースで活動していましたか?」、「1番印象に残っているエピソードはありますか」、「得られた経験はありますか」など追加で質問を行い、部活やサークル活動での経験や成長を会社に入社した後にどのように活かしていけるのかチェックしていきましょう。

学生時代、アルバイトはされていましたか?

5つ目はアルバイトに関する質問です。
学生時代に勉学と平行してアルバイトを経験している応募者も多いのではないでしょうか。

新卒は中途採用と異なり社会人経験がありません。
アルバイトの経験を聞くことで、実際に仕事をしている際の能力を確認することができ、
さらに企業で活躍できる見込みがあるかどうかを判断することができます。

「アルバイトはどのくらい続けていましたか?」、「アルバイト経験で学んだことはありますか?」などの質問を追加で行い、継続力や成長意欲をチェックすると良いです。

学生時代の経験の中で、弊社で活かせる知識やスキルを教えてください。

6つ目はこれまで学んだことを、仕事でどう活かしていくのか確認するための質問です。
“自分を採用するとこんなメリットがある”という自己PRにも繋がる質問となりますので、ぜひ面接時に質問してみましょう。

実際に働くにあたって、学んだことをどのように活かしていきたいのか確認することにより、入社後の働いている姿もイメージできますよ。

自己紹介や学生時代のお話については、新卒採用時の面接において必ず確認すべき事項です。
効果的な質問で履歴書やエントリーシートでは分からない部分をヒアリングし、応募者のことをしっかり理解していきましょう。

性格や人間性を知るための質問

自己紹介や経歴などを知った後は、より応募者の性格や人間性を詳しく把握するための質問を行っていきます。

2章でヒアリングした内容と3章で回答した内容に一貫性があるかもチェックポイントです。
1つひとつの返答をしっかり確認し、質問を進めていく必要があります。

質問例を5つご紹介いたします。

3.1ご自身の長所と短所を教えてください。
3.2あなたらしさが分かるエピソードを教えてください。
3.3あなたは周りの方から見て、どのような人物だと思いますか?
3.4ご家族やご友人はあなたをどのように評価していますか?
3.5特技や趣味について教えてください。

ご自身の長所と短所を教えてください。

まずは応募者の長所・短所を確認する質問です。
自分の長所・短所をしっかり理解できている方は長所を伸ばしながら、短所の克服もできるよう努力ができる人と判断をすることができます。

応募者が自分のことを客観視できているのか、社内の雰囲気にマッチしているのかなど確認を行いましょう。

「具体的なエピソードを教えてください。」という経験やエピソードに関する質問も追加でできると、より人となりを知ることができます。

あなたらしさが分かるエピソードを教えてください。

2つ目は自分らしさを感じられるエピソードについての質問です。
エピソードを聞くことで、応募者の普段の行動や大切にしていること、価値観などを知ることができます。
あわせて、質問の趣旨を理解した回答ができているかも重要なポイントです。

ご家族やご友人はあなたをどのように評価していますか?

3つ目は周りからどう思われているのかを確認するための質問です。
この質問を行うことで、応募者の新たな一面が見えてくることもあります。

これまでの質問で自分の強みや長所などを質問していますが、必ずしもそれが的確とは限りません。周りからは違った印象を持たれているということもあります。

自己評価と他己評価に相違がないかを確認し、信憑性を確かめてみましょう。

特技や趣味について教えてください。

3章最後の質問は特技や趣味についてです。
応募者の休日の過ごし方や得意なことに関する質問は、普段の様子や個性を垣間見ることができます。

あわせて特技や趣味と応募者の能力を紐づけ、仕事の適性を測ることも可能です。
応募者がどのようなことに興味を持ち、どのようなことに積極的なのかを確認します。

面接では短い時間内で自社にマッチした人材であるかを判断する必要があります。
返答内容をもとにエピソードなどを深堀りしていくことも、もちろん重要ですが応募者側の緊張をほぐし自分の言葉でお話いただけるよう、質問・返答しやすい雰囲気や環境づくりを心がけることも大切です。

志望動機・企業についての質問

こちらの章では志望動機や、しっかり企業についての理解ができているかの質問をご紹介します。
こちらの質問は、合否の判断に大きな影響を与える可能性があります。

自社でなくてはならない理由や、どんな点に魅力を感じているかをしっかりヒアリングしましょう。

質問例を8つご紹介します。

4.1弊社を志望した理由を教えてください。
4.2弊社の何に対し、魅力を感じましたか?
4.3なぜ〈希望職種〉を選んだのか教えてください。
4.4〈希望職種〉に就くにはどんな能力が必要だと感じますか?
4.5入社した際に、チャレンジしたいことはありますか?
4.6弊社の〈事業内容・サービス・企業理念・ビジョン〉について説明してください。
4.7就職先を選ぶ上で重視していることや、軸があれば教えてください。
4.8他に受けている企業はありますか?

弊社を志望した理由を教えてください。

まず1つ目は志望動機を確認する質問です。
この質問では、企業に対する志望度の高さを見ることができます。

応募者は就職活動で多くの企業の選考に進んでいます。「正直どこでも良いのではないか」、「とりあえず応募をしただけではないのか」などの不安もありますよね。

だからこそ志望動機に関する質問は必ず行い、数ある企業の中からなぜ自社を選んだのか、自社ではならない理由はなにかの確認を行いましょう。

弊社の何に対し、魅力を感じましたか?

2つ目は会社の魅力を理解しているのかについての質問です。
こちらは4.1の志望動機でより深堀りをしたいときに効果的です。

「企業理念が良いから」、「社風が良いから」などアバウトな回答には、「弊社の企業理念はご存知ですか?」、「どのような点で社風が良いと感じられましたか?」など細かな質問をすると、しっかり企業理解ができているかを見抜くことができます。

なぜ〈希望職種〉を選んだのか教えてください。

3つ目は希望職種に関する質問です。
新卒採用では総合職や専門職という分類のみの選考になっている場合もありますが、
新卒採用時から希望職種が決まっている場合もあります。

職種についての質問をすることにより、自社における職種の役割や仕事内容などをしっかり理解できているかを把握することができます。

さらに回答から職種に対する熱意の確認や、適性なども判断することができ、
採用後の配属先を決定する際の参考にすることも可能です。

〈希望職種〉に就くにはどんな能力が必要だと感じますか?

4つ目は希望職種として働く際に必要な能力を問う質問です。
その職種に必要な能力を把握できていないと、自分が今まで培ってきたスキルや経験を活かすことができるかという点で入社後のミスマッチが起きてしまいます。

その職種に必要な能力を把握し、自らの経験やスキルと紐づけて魅力をアピールできているかを確認していきましょう。

また、新卒採用の場合は内定~入社まで期間が空くことが多いため、
必要な能力をしっかり理解できていれば、入社前期間にその能力を伸ばす努力をすることも可能です。

入社した際に、チャレンジしたいことはありますか?

5つ目は入社後のチャレンジに関する質問です。
ここでは、入社後のビジョンが具体的に浮かんでいるかを確認することができます。

また、「挑戦したい」という向上心があるのかどうかというのも重要なポイントです。
向上心のある学生さんは、入社後の成長も見込めます。

ただ、応募者が望むチャレンジが実現できるものなのかという点はしっかり判断し、
できない場合ははっきりと伝えてあげましょう。
その際、「弊社ではそれはできません」と言い切るだけではなく、
「こういうことなら可能ですよ」というような代替案を出して、魅力づけをすることは忘れないようにしてください。

弊社の〈事業内容・サービス・企業理念・ビジョン〉について説明してください。

6つ目は企業概要に関する質問です。
事業内容やサービス、企業理念、ビジョンについて自分で説明できるレベルに企業理解を深められているのかを確認します。
自分で説明していただくことによって、他人に伝わりやすいように説明する能力があるのかという点も確認することができます。

人事担当からしても、自社の事業や理念についてしっかり調べられていると嬉しいですし、
あまり理解されていないようであれば本当に入社意欲があるのか不安に思いますよね。

入社意欲を持って、事前にしっかり企業のことを調べられているのか判断していきましょう。

就職先を選ぶ上で重視していることや、軸があれば教えてください。

7つ目は就職の軸に関する質問です。
学生が企業を選ぶ上で大切にしていることや、就職の軸を知ることで、
自社の社風や事業の方向にマッチした人材なのかを判断することができます。

また、仕事に対して明確な基準を持った上で就職活動を行い、
自社への応募に至ったのかという点を確認することで、自社への志望度を測ることも可能です。

他に受けている企業はありますか?

4章最後の質問は他企業の選考を受けているかという質問です。
ここでは、応募している企業に一貫性があるのかという点を確認します。
また、4.7で聞いた「就活の軸」や「自社への志望動機」との矛盾がないかという点も要チェックです。
応募企業に一貫性がない場合や話が二転三転する場合は、手当たり次第に応募をしている可能性が高いです。
こういった場合は必要に応じて理由を聞いても良いでしょう。

この質問に加えて、「何社くらい受けているか」や「内定を貰っている企業は何社あるか」などを深掘りしていけば、
他社より早く内定を出せるタイミングや、内定承諾の可能性が高いかという点も予測することができます。

ただ、この質問に関しては応募者が正直に答えるとは限らないため、
その点は理解した上で聞いていきましょう。

適性や素質を確認するための質問

この章では応募者が実際に入社した際、自社の社風や職務への適性・素質があるのかを確認するための質問をご紹介いたします。

総合職などの募集で入社後に配属が決定する場合は、どの部署にマッチするのかという点も重要な判断ポイントですよね。
応募者の適性や素質を知り、合否や配属の参考にしていきましょう!

質問項目を6つご紹介いたします。

5.1コミュニケーション能力
5.2主体性
5.3責任感
5.4協調性
5.5向上心
5.6ストレス耐性

コミュニケーション能力

まずどんな職種でも必要となってくるのはコミュニケーション能力です。
面接中の会話でもなんとなくコミュニケーション能力というのは窺えますが、
仕事を行う上ではただ会話ができるというだけでなく、
様々なシチュエーションに対応できるコミュニケーション能力が必要です。
そういった部分を深掘りする質問を行っていきましょう!

コミュニケーション能力を確認する質問を3つ紹介いたします。

5.1.1周りの人に何かを伝えるときに心がけていることはありますか?
5.1.2チームで動く際、意見が異なるメンバーとはどのようにコミュニケーションをとりますか?
5.1.3◯◯の情報を分かりやすく説明してください。

周りの人に何かを伝えるときに心がけていることはありますか?

1つ目は人に何かを伝える時に心掛けていることを問う質問です。
仕事をする上で、人に何かを伝える「伝達能力」というのはとても重要な力です。

情報伝達を上手に行える人は、情報の誤解や遅延を防ぐことができます。
正確でスピード感のある情報伝達は仕事の効率を高めます。

チームで動く際、意見が異なるメンバーとはどのようにコミュニケーションをとりますか?

2つ目はチーム内で意見が異なるメンバーがいた場合、どのようにコミュニケーションを取るかという質問です。

チームで働く際、チーム内で意見が対立することもあるでしょう。
そういった場合、自分とは異なる意見も冷静に受け入れることができるかというのは重要なポイントです。
他人の意見に耳を傾けることができない方は、チームの和を乱す可能性があります。

様々な意見を受け入れ、それぞれの意見をすり合わせて解消に動ける協調性があるかという点を確認しましょう。

◯◯の情報を分かりやすく説明してください。

3つ目は何らかの情報の説明を促す質問です。
コミュニケーションにおいて、情報を簡潔にわかりやすく説明する能力はとても重要です。
実際に説明を促すことで、説明力があるのかを判断することができます。

また、〇〇の部分に事業内容や商品を入れれば、企業理解度も見抜くことができますし、
履歴書やこれまでの会話の中から、面接官に知見がない要素を入れれば、
そのものを知らない相手に対してもわかるように説明することができるのかという点を確認できます。

主体性

仕事において、主体的に動ける力というのはとても重要です。
今まで周囲に流されて生きてきて、自分で意思決定ができないという方や、
達成・成長に向けて自ら動く意欲がないという方には今後の成長は見込めません。
また、将来的にリーダーや管理職を任せられるのかという点においても確認するべきポイントでしょう。

主体性を確認する質問を3つご紹介いたします。

5.2.1これまでに自分で意思決定をして、チャレンジをした経験はありますか?
5.2.2学生時代に主体性を発揮したエピソードがあれば教えてください。
5.2.3自分の力やスキルを伸ばすために懸命に取り組んだことはありますか?

これまでに自分で意思決定をして、チャレンジをした経験はありますか?

1つ目は自ら意思決定をして行動した経験を問う質問です。
特別な経験でなくとも、自ら決定して動く力があるのかという部分を確認することができればOKです。
また、その意思決定までにどんなことを考え、なぜその決定に至ったのかという部分を深掘りできると、
応募者の主体性を確認することができます。

学生時代に主体性を発揮したエピソードがあれば教えてください。

2つ目は学生時代、主体性を発揮したエピソードを問う質問です。
端的に、知りたい特性を発揮したエピソードを質問するというのも有効な手です。
こういった質問をすることで、応募者が「主体性」をどう捉えているかという点も確認することができます。
「主体性」というワードを上手く捉えて、適切にアピールできているかという点も見ていきましょう。

自分の力やスキルを伸ばすために懸命に取り組んだことはありますか?

3つ目は自身のスキルを伸ばすために取り組んだことに関する質問です。
自身の成長のために自ら進んで努力することのできる、向上心のある人間かという点を確認することが可能です。

先述の通り、目標達成や自身の成長に向けて自ら動く「向上心」のない方に成長は見込めません。
成長のためにどのように目標設定をし、努力してきたのか、またその中で困難があった場合はどう向き合ったのかという部分を確認し、成長意欲やそれに対する主体的な行動力を見ていきましょう。

責任感

社会人として業務を行っていく上では、一人ひとりの責任感が問われます。
新卒採用の応募者様は学生ですが、これから社会に出る人間としてしっかり責任感を持って業務をやり遂げることができるかという点を確認しましょう。

責任感に関する質問を2つご紹介いたします。

5.3.1リーダーとして、プロジェクトや業務に取り組んだ経験はありますか?
5.3.2長く続けている活動はありますか?

リーダーとして、プロジェクトや業務に取り組んだ経験はありますか?

1つ目はリーダー経験があるかを問う質問です。
どのような活動においても、リーダーというのは責任が問われる役割です。

経験があるようであれば、「リーダーとしてどのように動いたのか」という点を深掘りしていくと、
名ばかりのリーダーではなく、責任感を持って行動することができていたのかを判断することができます。
また、リーダーを進んで引き受けた経験があるという場合は主体性も窺えるかと思われます。

これまでの経験談から、責任感を持って役割を果たすことができる人間なのか、
また将来的にリーダーを任せられる素質があるのかという点を確認していきましょう。

長く続けている活動はありますか?

2つ目の質問は長期にわたって続けている活動があるかという質問です。
長期にわたる仕事でも、途中で投げ出さずに最後まで責任を持ってやり抜く力はとても重要です。
これまでにどんな活動をどれくらい続けたのか、なぜ続けられたのかという点から、
物事を長く続けられる責任感があるのかを確認していきましょう。

業務にあたる上では、想定外のトラブルが発生し、計画通りに進まないというようなケースも多々ありますよね。
「挫折しそうになった時、どのようにモチベーションを保ったか」というような質問をすれば、
壁にぶつかってしまった時でも粘り強く継続する責任感があるかという点を判断することができます。

協調性

企業で働く上で、協調性はとても大事ですよね。
社会に出ると、年の離れた人や性格が合わないと感じる人とも一緒に仕事をしていかなければなりません。
自分と合わないからといって距離を置くわけにはいきません。
立場や価値観に捉われず、円滑なコミュニケーションが取れる協調性があるかどうかを確認しましょう。

協調性に関する質問を6つ紹介いたします。

5.4.1これまでにチームで何かを成し遂げた経験はありますか?
5.4.2チームではどのような役割を担うことが多いですか?
5.4.3チームで進めるのと、1人でコツコツ進めるのはどちらが好きですか。
5.4.4チームワークが必要だと感じたエピソードを教えてください。
5.4.5協力して業務を進めるために◯◯さんが気をつけていることはありますか?
5.4.6◯◯さんだけでは解決できないことを相談されたらどう対処しますか?

これまでにチームで何かを成し遂げた経験はありますか?

1つ目はチームで成し遂げた経験について問う質問です。
チームで仕事を行う上では、特に協調性が重要となります。
チームで何かを成し遂げた経験を問うことで、人と協力しながら業務を進めることができるのかを判断することが可能です。

チームではどのような役割を担うことが多いですか?

2つ目はチームにおいてどのような役割を担ったかを問う質問です。
チームで何かを成し遂げた経験があるといっても、ただ周りに合わせて動いていただけという可能性もあります。
その中でどのような役割を果たしたのかという点を確認することで、
きちんと役割を意識して連携を取れる人間なのかということを判断することができます。

リーダー経験があると良いと思いがちですが、リーダー経験が必須なわけではありません。
自分自身を俯瞰して役割を理解し、どのように立ち回ったかという点を確認し、
入社後、実際にどのように働いてくれるのかイメージしていきましょう。

チームで進めるのと、1人でコツコツ進めるのはどちらが好きですか。

3つ目はチームでの活動か一人での活動、どちらが好きかという質問です。
職種にもよりますが、多くの企業はチームで連携を取りながら業務を進めていくものです。
一人での活動が好きというのが悪いわけではありませんが、会社も言わば一つのチームですので、
チームでの活動に馴染める人間か、独りよがりな仕事をしないかという点は確認しておきたいところです。

チームワークが必要だと感じたエピソードを教えてください。

4つ目はチームワークの必要性を感じたエピソードを問う質問です。
5.4.1でのチームで成し遂げた経験について深掘りをするような内容になります。

チームワークに重要性を感じる場面としては、その経験の中で苦難や失敗を乗り越えた時であったり、
目標に向けて努力し、達成を果たした時などが挙げられます。
そういった場面でどのように工夫をして乗り越えたのか、なぜにチームワークが重要だと感じたのか、
努力の過程や価値観について確認していきましょう。

協力して業務を進めるために◯◯さんが気をつけていることはありますか?

5つ目はチームで協力して業務を進める際、気を付けていることはあるかという質問です。
協力して業務を進めるためにはチームワークが重要です。
チームワークを高めるためには、「全員が明確な目標を設定・共有する」、「気兼ねなく質問できる環境を作る」、
「状況を把握する能力を養う」など、気を付けるべきポイントがたくさんあります。
自分の中でチームワークを高めるための動きを意識し、実際そのために行動できているのかという点を確認しましょう。

◯◯さんだけでは解決できないことを相談されたらどう対処しますか?

6つ目は一人では解決できないことを相談されたらどう対処するかという質問です。
この質問では、周りを頼ることができるのかという点を判断することができます。
困った時に人に頼ることができないと自分自身の重荷にもなりますし、
無理に一人で解決しようとすると誤った判断や対応が発生してしまう可能性もあります。

チームで動くということは、周りに頼れる人間がいるということです。
一人で背負いすぎず、自分勝手に動かず、周りの社員に頼ることができる人の方が将来の活躍が見込めます。

向上心

向上心のない人には、成長は見込めません。
業務上で成果を上げ続けるためには、向上心は必要不可欠です。
自身の成長のために前向きに努力できる人間なのかという点を確認していきましょう。

向上心に関する質問を5つご紹介します。

5.5.1社会人になって実現したいことや夢、目標はありますか?
5.5.2今後獲得したいスキルや知識はありますか?
5.5.3学校での勉学以外に恒常的に学んでいること、勉強していることはありますか?
5.5.4人脈は豊富ですか?学外の人との交流はありますか?
5.5.5最近読んだ本やおすすめの本はありますか?どんなことを学んだのか教えてください。

社会人になって実現したいことや夢、目標はありますか?

1つ目は社会人になって実現したい夢や目標についての質問です。
成長を目指す人は、夢や目標を明確に持って行動します。
自分で目標設定をし、その目標に向かって走れる向上心のある人間なのかを判断していきましょう。

また、その夢や目標を持ったきっかけや、その夢を踏まえて入社後どう活躍したいかという点を深掘りすることで、
具体的なビジョンを持って仕事に挑み、実際に活躍が見込めるかを判断することができます。
自社での達成ができない夢の場合は、長期での活躍は見込めず、最終的に離職する可能性が高いという判断になります。

夢や目標を確認する際、志望動機との矛盾がないかという点はしっかり確認しましょう。

今後獲得したいスキルや知識はありますか?

2つ目は今後習得したい知識やスキルに関する質問です。
成長を目指すためには、自分の課題感に気付く必要があります。
5.5.1で確認した夢や目標を実現するために、どのような知識やスキルが必要なのか、
成長のために具体的なプランを立てて行動できるのかという点を判断していきます。
そのため、そのスキルや知識が実業務にどう活きるのか、
それを得てどうするのかという部分を深掘りし、一貫性があるかどうかも確認していきましょう。

学校での勉学以外に恒常的に学んでいること、勉強していることはありますか?

3つ目は学校での勉学以外で勉強していることに関する質問です。
学校の勉学以外の勉強としては、習い事や資格勉強、語学勉強などが挙げられます。
自主的にこういった勉強に取り組むことができる人には高い向上心が期待できます。
また、コツコツと学び続けられるという点で継続力を測ることも可能です。

人脈は豊富ですか?学外の人との交流はありますか?

4つ目は人脈の広さを問う質問です。
この質問は学生の交友関係を確認することで、積極的に多くの人と関わり、
情報交換を行っているかという点を確認する意図があります。
また学内の友人だけではなく学外の人など多様な方との交流は、
専門知識や新しい視点を取り入れる手段と捉えられるため、候補者の向上心や学びの意欲を測る指標になります。

最近読んだ本やおすすめの本はありますか?どんなことを学んだのか教えてください。

5つ目は読書の習慣やそこから何を学んだのかを問う質問です。
読書習慣についての質問では、単純に学習意欲を確認することができます。
またそれだけではなく、どんな本を読んでどう感じたかを深掘りすることで、
その人の興味関心がどこにあるのかや、その人の人柄、価値観を確認することができます。

また、その本の簡単な概要やその本から学んだことを説明していただくことで、
その本を知らない相手にもわかるように伝える説明力があるのかも判断することができます。

ストレス耐性

企業で働く上ではある程度のストレス耐性も必要です。
ストレス耐性は次の6つの要素に分類されます。

感知能力:ストレスの原因を敏感に感じ取る能力で、低いほどストレスを感じにくい
回避能力:ストレスの原因を回避する能力
処理能力:ストレスの原因に対して早い段階で適切に対処する能力
転換能力:ネガティブな要素をポジティブに変える能力
経験値:経験によって鍛えられたストレスの強度
容量:ストレスを抱えられるキャパシティ

これらの要素を踏まえて、学生のストレス耐性を確認していきましょう。

ストレス耐性に関する質問を4つご紹介いたします。

5.6.1どのようなときにストレスを感じてしまいますか。
5.6.2これまでに経験した失敗について教えてください。
5.6.3これまでで最も大きな挫折はありますか?それをどう乗り越えましたか?
5.6.4理不尽な出来事に出会ったとき、ストレスとどのように向き合いますか?

どのようなときにストレスを感じてしまいますか。

1つ目はどんな時にストレスを感じるかという質問です。
この質問は「感知能力」に関する質問です。

トラブルや困難に直面した時、それをストレスに感じるかどうかは人によって違います。
仕事をする上で、トラブルや困難は避けられません。
ちょっとしたことでストレスを感じやすい方は、早期離職の可能性も考えられます。

また、ストレスになっていると自ら感知できる場面を問う質問ですので、
ある程度「容量」の部分も確認することが可能かと思われます。

これまでに経験した失敗について教えてください。

2つ目は失敗した経験を問う質問です。
この質問は「処理能力」「転換能力」に関連する質問です。

失敗というのは誰にでも起きることです。
ミスをしてしまった時、それを気にして悩みを引きずると、ストレスになってしまいます。
もちろん反省は必要ですが、その後どのような対応をするかが重要です。
適切な処置をすれば、ストレスも小さく済むでしょう。
失敗した後にどのように動いたかを確認することで、適切な処置をしてストレスを最小限に抑える「処置能力」があるかを判断することが可能です。

また、失敗から学ぶことも多くあるはずです。
「ミスをしてしまったが、それが学びに繋がった」と、ポジティブに捉えられる「転換能力」も併せて確認しましょう。

これまでで最も大きな挫折はありますか?それをどう乗り越えましたか?

3つ目はこれまでに経験した最も大きな挫折に関する質問です。
この質問は、「経験値」「回避能力」「処理能力」「転換能力」など、ストレス耐性全般に関連する質問です。

5.6.2の質問と同様に思われますが、「失敗」は客観的な結果であることに対して、
「挫折」は自分の中で意欲が下がってしまったり、心が折れてしまったりというような主観的な心の状態を表します。
挫折を乗り越えるためには、十分なストレス耐性が必要です。
また、挫折を乗り越えた経験は大きな「経験値」になるでしょう。

困難にどう立ち向かったのか、何を学んだのか、今後にどう生かしたいかという点を確認し、
応募者のストレス耐性やメンタルヘルスマネジメント力を確認しましょう。

理不尽な出来事に出会ったとき、ストレスとどのように向き合いますか?

4つ目は理不尽な出来事に出会った時のストレスとの向き合い方を問う質問です。
業務にあたる上では、無理な要求や突然の変更、人間関係の摩擦など、理不尽な出来事を避けることは難しいです。
そういった場合に感情的にならず、冷静に対応できるかどうかを確認していきます。

この質問では、理不尽な状況に「どう対処するか」「どう乗り越えるか」という点を確認することで、
その人の論理的思考力や柔軟性を見たいという意図も含まれます。

また、理不尽な相手が上司やクライアントという事案も発生するかと思われます。
そういった時にも「まずは相手の立場を理解しようと努める」、「相手を悪者扱いせず、協調を意識した行動がとれる」というような姿勢が見えれば、対人関係力や協調性も期待できます。

キャリアプランに関する質問

この章では、応募者のキャリアプランを確認する質問をご紹介いたします。
面接の場では、過去の経験や現在のスキルに目が向きがちですが、応募者の「これから」も同じくらい重要です。
応募者が描く未来像と企業の成長戦略やポジションの方向性がマッチするか、確認していきましょう。

質問例を3つご紹介いたします。

6.1どんな社会人を目指したいですか?
6.2 2~3年後に目指したいキャリアやありますか?
6.3 理想のキャリアプランを目指すために、参考にしている人物はいますか?

どんな社会人を目指したいですか?

1つ目は目指している社会人像を問う質問です。
社会に出たことがない学生からすると、いきなり具体的なキャリアプランを考えるのは難しいと思われます。
社会人としてどうありたいかという抽象的な質問にすることで、応募者の価値観や仕事観、成長への姿勢を探っていきます。

常に学び続ける姿勢を持ちたい」、「自分で考えて動ける人間でありたい」という回答からは、主体的に成長できる人材かどうかが窺えますし、「信頼できる人間になりたい」、「チームに貢献できる存在でいたい」というような回答からは、協調性が窺え、働く環境への適正も見えてきます。

2~3年後に目指したいキャリアはありますか?

2つ目は2~3年後という近い将来のキャリアプランを問う質問です。
5年後、10年後といった遠い未来に比べ、具体的かつ行動に移しやすい時期感のキャリアを問うことで、現実的に想像しやすくなります。

リーダーになりたい」、「プロジェクトを任されるようになりたい」など、
役割や業務レベルを明確に描けている方は、入社後の成長率が見込めます。

また、「専門性を深めたい」「幅広い業務にチャレンジしたい」というような回答からは、
職種の適正や将来的な人材像を確認することが可能です。

とはいえ、やはり具体的に将来を想像するのは難しいという学生も少なくないため、
必要に応じて「なんとなくこうなりたいというイメージで大丈夫ですよ」、「どんなスキルを身に着けていきたいですか?」というようなフォローを入れると安心して答えやすいと思われます。

働くことへの現実味を持つきっかけにもなる質問ですので、丁寧に向き合っていきましょう!

 理想のキャリアプランを目指すために、参考にしている人物はいますか?

最後はキャリアプランのロールモデルに関する質問です。
「誰を参考にしているか」、「どんな人に憧れるか」を聞くことで、学生的にも答えやすく、
どんな社会人になりたいのかがより立体的に見えてきます。

ただ漠然とした憧れではなく、そのロールモデルから得た学びを自分の行動にどう落とし込もうとしているかが重要です。
その人物の「どんな行動が印象的だったか」、「どこに強みがあるのか」といった点を説明できる方には、他者から学ぶ姿勢や自己成長意欲の高さが期待できます。

時事的な質問

こちらの章では、時事的な質問を紹介いたします。
面接ではありがちな時事問題に関する質問ですが、ここでは応募者の
「情報収集能力」「社会への関心」「思考力」などを確認することが可能です。
これらの力は社会人として必ず活きる能力です。
社会動向をキャッチし、それについて自分の中で考えを持てるか、
またその考えを言語化する能力があるかという点を確認していきましょう!

質問例を3つご紹介いたします。

7.1最近関心のあるNEWSを教えてください。
7.2 ◯◯についてどうお考えですか?
7.3この業界について気になる動向はありますか?

最近関心のあるNEWSを教えてください。

1つ目は関心のあるニュースを問う質問です。
この質問の意図は、応募者がどれだけ社会にアンテナを張っているかを探ることにあります。
若年層では、あまりニュースを見ないという方も少なくありません。
その中で、どれだけ社会への関心や情報収集の習慣があるかを確認していきます。

ただ「時事ネタの暗記」ではなく、「なぜそのニュースに関心を持ったのか」
「どのように考えたのか」という点を深掘りし、思考力や価値観、興味関心の方向性を探りましょう。

◯◯についてどうお考えですか?

2つ目は面接官が提示する何らかの問題についてどう考えるかという質問です。
7.1では応募者が関心のあるニュースに関する考えを確認しましたが、
面接官から「この問題についてどう考えますか?」という風に問題を提示するのも、
思考力や価値観、表現力を確認するために使えるアプローチです。

面接において求職者はある程度事前に質問を予測し、話す内容を考えているものですが、
ここでは面接官が出す議題に臨機応変に答える対応力も確認することができます。

ただし、思想・信条、宗教などに関する質問は絶対にNGです。
応募者の基本的人権を侵すこととなる可能性もありますので、注意しましょう。

この業界について気になる動向はありますか?

最後は業界の動向に関する質問です。
この質問は、応募者の情報感度や思考力を確認すると同時に、
業界理解ができているか、業界に関心があるかという点を見抜くことができる有効なアプローチです。

企業研究だけでなく、業界単位で物事を見られているかを確認することで、視座の高さや成長意欲が見えてきます。
また、業界内のトレンドや課題に関心を持っているかどうかは、入社後の学びのスピードにも関係すると思われます。

ただし、学生に詳細な業界知識を求めることは難しいと思われます。
理解が浅い場合や企業独自の視点とズレがあった場合もその点を責めることはせず、
「現時点での視点」や「視野の広さ」、「どう考えるか」、その「背景」を丁寧に確認していきましょう。

条件面を確認する質問

応募者の経験やスキル、思考性などの人物像を確認する質問を終えた後は、条件面のすり合わせを行なっていきます。
ここまで来ると面接も終盤です!

ここでは、よく聞かれる基本的な項目をご紹介いたします。
それぞれの企業の労働条件に合わせて、懸念に思われる点はこの場で確認していきます。

社会人経験のない学生は、本人すらも希望条件に気付けていないというケースも少なくありません。
企業目線の事務的な確認にならないよう、丁寧にすり合わせを行い、入社後のミスマッチを防ぎましょう!

質問例を3つご紹介いたします。

8.1希望する部署への配属が叶わない場合もありますが、問題ないですか?
8.2転勤や海外赴任についてどうお考えですか?
8.3残業が発生する場合もありますが、問題ないですか?

希望する部署への配属が叶わない場合もありますが、問題ないですか?

1つ目は希望の部署へ配属されなくとも問題はないかという質問です。
学生にとって、志望する部署や職種は「なりたい自分」と強く結びついています。
そのため、希望の部署に配属されない可能性を伝えると、戸惑ったり不安を感じたりする応募者も少なくありません。

しかし、企業としては全体のバランスや適性、人員計画などを踏まえて配属を決定するため、希望が必ず通るとは限らないのが現実です。
その点を面接段階で丁寧に伝え、どのように受け止めるかを見ることが、ミスマッチ防止に繋がります。

単に希望部署以外への配属が問題ないかを確認するだけではなく、「なぜその部署を希望しているのか」
「なぜ他の部署ではダメなのか」といった背景にも目を向け、応募者の志向やこだわりも見ていきましょう。

転勤や海外赴任についてどうお考えですか?

2つ目は転勤や海外赴任についての質問です。
転勤や海外赴任は大きなライフイベントになり得ます。
学生からすると、転勤についてあまり現実的にイメージできていないケースも多く、
確認不足のまま入社すると後にギャップが生まれやすいポイントです。

この質問は「転勤や海外赴任の可能性がある」という事実を伝えた上で本人がどう受け止めるかを確認し、
将来的な柔軟性や価値観を探ることが目的となります。

残業が発生する場合もありますが、問題ないですか?

最後は残業に対する考え方を問う質問です。
残業というと、誰しもが嫌なイメージを持つものです。
しかし、繁忙期やプロジェクトの進行具合によってはどうしても残業が発生する場合もあるのが現実です。

ここでは単に「残業できるかどうか」を問うだけではなく、応募者が仕事に対してどのようなスタンスを持っているか、
自分自身の働き方をどのようにイメージしているかを確認していきましょう。

実際の平均残業時間や残業削減への取り組み方を併せて説明することで、現実とのギャップを埋めることが重要です。
「繁忙期以外は定時退社が基本」、「一時的に忙しくても、しっかりリフレッシュできる制度がある」というように、
メリハリのある働き方を伝えることで、安心感を持ってもらいやすくなります。

また、やりがいや成長機会としての側面もあることを伝えると、単なる「負担」ではなく
「自己成長のための一時的な努力」として前向きに捉えてもらえる場合もあります。

逆質問

企業側からの質問を終えたら、最後に学生からの逆質問を促していきます。
一方的な質問で終えず、学生の疑問点や不安に感じる点を解消してもらう時間を十分に設けましょう。

単なる締めくくりではなく、理解を深め、入社後のミスマッチを防いだり、志望度や志向を確かめる重要な時間です。

また、面接官の答え方や内容によって学生からの企業の印象は大きく変わります。
丁寧かつ誠実に向き合っていきましょう。

質問例を3つご紹介いたします。

9.1いろいろとお伺いしてきましたが、◯◯さんからご質問はありますか?
9.2ご応募いただいたポジションで不明なところはありますか?
9.3後に補足して伝えたいことがあれば、お願いいたします。

いろいろとお伺いしてきましたが、◯◯さんからご質問はありますか?

まずは全体を通しての質問を促していきます。
この時、圧をかけるような言い方にならないよう注意し、質問をしやすい雰囲気を作ることが重要です。
「なんでも聞いてくださいね」、「もし後から思い出したら、いつでもお電話やメールで聞いてくださいね」など、
必要に応じてフォローを入れましょう。

ご応募いただいたポジションで不明なところはありますか?

2つ目はポジションに関する不明点を確認する質問です。
やはり募集要項や説明だけでは伝わりきらない部分も出てきます。
ここではそういった部分をクリアにし、入社後の「こんなはずじゃなかった」を防いでいきます。

現時点では不明点があるのは当然です。
聞くこと=マイナスではないと伝わるよう、優しく丁寧に質問を促していきましょう。

「何を聞いていいかわからない」という学生も少なくありません。
例えば、「業務内容や求められるスキルについて不安なことや改めて確認したいことがあれば教えてください」
「配属先の雰囲気や1年目の具体的な仕事についてなどもご質問いただいて大丈夫です」と言った風に質問例を挙げるのも有効なアプローチです。

最後に補足して伝えたいことがあれば、お願いいたします。

最後は補足したいことがないかという点を確認して面接を締めくくります。
面接中に言い残したことや、上手く伝えきれなかったことをフォローする機会を与えるための時間になります。
また、改めて自分の言葉でアピールポイントをまとめていただく時間としても有効です。

面接官側の一方的な評価で終わらせず、学生主体のアウトプットを尊重し、
面接が双方にとって実りのある時間で終えれるよう配慮しましょう!

まとめ

今回は新卒採用で優秀な人材を見極めるための質問例とその質問の意図をご紹介して参りました。
本記事の内容をご参考に、自社の採用ニーズなどに合わせてアレンジしてご活用ください!
また、実際の面接では相手に合わせた柔軟な問いかけも必要となって参ります。
自然な対話を通じて「その人らしさ」を引き出してください。

新卒の採用面接は、単なる「選考」ではなく、学生たちとの「出会い」の場です。
一人ひとりの言葉にしっかり耳を傾け、その奥にある想いや成長の可能性を読み取ることも面接官の大切な役割です。
新卒の学生は就職活動をするにあたって、不安を多く抱えています。
必要に応じて、選考以外に「面談」の機会を設けることも有効なアプローチです。

また、企業側が優秀な人材を見極めるだけでなく、学生が企業を見定める場でもあります。
自社の魅力を伝えると共に、まだ社会に出たことがない学生の将来像を描くサポートができるよう、丁寧に向き合いましょう。

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