「面接に繋がらない」「採用までの時間を減らしたい」「歩留まりを改善したい」そう思う人事の方は多いのではないでしょうか。
自社で立てている計画を実現できないと、欲しい人材を確保できなかったり、必要な時期までに採用ができなくなってしまうリスクもあるでしょう。
今行っている業務の中で、効率的に進めていくために今一度見返してほしい部分が採用フローです。この記事では採用フローの種類から事なポイントなど、採用活動でお悩みの人事の方へ向けたフローの問題点・改善点までをご紹介していきます。
一般的な採用フローの流れ4つをご紹介!
採用フローにはいくつか種類がありますが、この記事では採用フロー4つをご説明していきます。採用フローの中身は、新卒採用・中途採用なのか、職種や役職、獲得したい人数によって変わるケースが少なくありません。これから就職をする方はもちろん、これから転職する求職者の方にとっても採用フローは重要になってきます。採用フローには種類があるため、企業ごとに変わってきます。
採用フローをつくる際は、選考の流れを把握し、進捗管理を行いやすくしていくことでより良い採用・入社へと繋がっていくでしょう。会社に合ったより良いターゲットを獲得するためにも、自社に合った採用フローを行っていきましょう。一般的な採用フロー4つは下記の通りです。
【1】基本型の採用フロー
一つ目は、基本型の採用フローです。ほとんどの企業の採用フローは基本型が一般的なので、迷った際はまず基本型のフローから採用活動を始めるのが良いでしょう。中途採用は基本的に採用の時期は決めておらず、通年採用している企業がほとんどです。必要な時に募集をかけるため、採用時期は決まっていません。また、求職者から応募があったタイミングで随時選考の対応を進めていくのが新卒採用とは違う点です。「基本型」の採用フローの主な流れは次の通りです。
応募者のキャリアによっては、筆記試験や適性テストのプロセスを省く場合もあります。
【1】基本型の採用フロー
【2】試験選考型の採用フロー
【3】筆記試験・面接一体型の採用フロー
【4】リクルーター型
新卒採用の基本型については基本的に「プレエントリー」と呼ばれるもので、学生から企業に向けて興味を示す意思表示です。エントリーのあった学生に対し、会社説明会の案内をする流れとなります。
多くの企業が取り入れているテンプレートのようなものであるため、応募者にとっては戸惑うことなく学生も就職に向けて就活を始めることができるといった安心感があります。
【2】試験選考型の採用フロー
二つ目は試験選考型の採用フローについてです。筆記試験を企業説明会の前に行うのが試験選考型の一般的な採用フローと言われています。
「試験選考型」の採用フローの流れは以下の通りです。
試験選考型の採用フローでは、応募が集まった場合に優秀な人材を効率的に自社に合った人材を探し出せる方法となっています。企業ごとに採用活動をスムーズに行えるというメリットがある反面、候補者は企業説明会も受けることができずにふるいにかけられるというデメリットがあります。そのため、企業への理解が浅い求職者が選考に進んでいき、ポテンシャルの高い求職者を逃してしまう恐れもあるでしょう。
【3】筆記試験・面接一体型の採用フロー
三つ目は、筆記試験・面接一体型の採用フローについてです。筆記試験と面接(集団・個別)を同じ日に行っていきます。「筆記試験・面接一体型」の採用フローは以下の通りです。
他の採用フローでは筆記試験や面接を別の日に実施しますが、今回のように同日に実施することで総合的な結果でより良い人材を獲得することができる採用フロ―となります。当日は求職者に対して誘導や時間的拘束が発生してしまうため、案内係の配置や控室の確保等、計画的に準備を行うと良いでしょう。
他の採用フローとは違い、グループ面接があるフローの場合は、他の就活生との比較もしやすく、選考へ進めやすくなることもあります。
【4】リクルーター型のフロー
最後にリクルーター型についてです。人物重視の採用フローの場合に活用されることが多く、リクルーターがカジュアル面談や体験入社等を通じて人材を見極めていきます。具体的な「リクルーター型」の採用フローの流れは以下の通りです。
面接は入社意思の確認程度で終わることや、実施されないケースも少なくありません。より人物像を見極めるため、他の採用フローよりも求職者とのコミュニケーションを大切する採用フローです。人事担当者に限らず、現場社員とのカジュアル面談を面接前に取り入れることで、コミュニケーションが増えて応募書類や面接では把握しきれない要素を判断できるようになります。応募者と個別に面談をすることで、相手の興味や関心に合わせた企業の魅力を具体的に伝えることができるのも魅力です。リクルーター型はリファラル採用やリクルーター制度で取り入れられるケースが多いです。
リクルーターの面談の場合、面接よりもカジュアルな雰囲気で行われることが多いため、求職者の緊張が緩和されやすくなります。その結果、求職者の本音が引き出しやすくなるでしょう。
企業様必見!採用フローの流れで大事な3つのポイント
ここまでで4つの採用フローについて、お伝えしました。
採用フローは、企業が求める人物像や職種によって異なります。そのため、採用フローをスムーズに行っていくためにも、自社に適した採用フローで欲しい人材を獲得していくことが大切です。
これからご紹介する3つのポイントを抑えて、自社に合った採用フローの流れを見つけましょう。
採用フローに大事なポイントは以下の通りです。
【POINT.1】採用したいターゲットの整理を行い、マッチ度の高い求職者からの応募に繋げる
【POINT.2】応募者の目線で考え、時間改善を行う
【POINT.3】それぞれの選考プロセスでの歩留まりを算出し、要因を洗い出す(計画を立てる)
【POINT.1】自社内でのターゲット整理
ポイント一つ目は、採用したいターゲットの整理についてです。事前に作成した採用計画で自社が求める人材が集まらなかった場合はターゲットが曖昧になっている可能性があるかもしれません。
候補者の質に問題がある場合、採用したい人物像を改めて明確化することで解消できるケースがあります。求職者に必要以上の経験やスキルを求める際は、配属部署や社内でもう一度ターゲットの見直しをすると良いでしょう。
現場が経験やスキルよりも、適性やポテンシャルを重視する場合は、筆記試験ではなく適性検査や面接を重視するなど、単に求める能力やスキルだけでなく、適性や考え方までを明確に示した募集を行うことで、よりマッチ度の高い求職者からの応募に繋がるのです。
その上で、採用ターゲットに合わせて適切な選考の流れを組む事が重要です。
ポテンシャル、人柄を重視する採用であれば、面談や面接を複数回入れ、コミュニケーションを取ってみることや、人柄よりもスキルを重視する場合は筆記テストを入れるなど工夫してみましょう。
【POINT.2】応募者の目線で考え、時間改善を行う
ポイント二つ目は、応募者の目線で考え、時間改善を行うことです。採用フローを見直すことももちろん大切ですが、採用プロセスをスピードアップすることも重要になります。長引く採用プロセスは、良い候補者を逃がす原因になってしまう可能性もあります。
そのため、スケジュールの管理を徹底することで迅速な採用フロー対応を心がけましょう。具体的には、採用担当者は応募があってから何日までに連絡を行うのかなどの期日を決定しておくと、応募者対応の遅れを防ぐことができます。また、応募者の目線で考え必要に応じ、選考ステップを見直して効率化を図るのも一つの方法です。
【POINT.3】それぞれの選考プロセスでの歩留まりを算出し、要因を洗い出す(計画を立てる)
ポイント三つ目は、それぞれの選考プロセスでの歩留まりの要因を見つけることです。そもそも歩留まりとは、応募から内定、内定承諾、入社までの選考プロセスに進んだ人数の割合をパーセントで示した数値の事を言います。採用計画の各選考プロセスにおいて、歩留まり率を事前に設定しておくことで、採用者数から逆算して最低限集めなければいけない応募数や、実施すべき面接数が明確となってきます。
書類選考から一次選考までの決定率が低い場合は、選考フローを簡易的にまとめるなどの工夫を行い、歩留まり率を向上させるといった方法もあります。採用計画のどの部分に課題があるのかを見つけて、効率的な採用フローにしていきましょう。
採用活動を行う上で、よくある問題点と改善点
採用フローを事前に作成し、万全の態勢を整えて採用活動に臨んでも、いざ始めてみると採用活動が上手くいかないなんてことあるかと思います。課題が見つかった際には臨機応変に対応できるよう、採用計画への改善点を用意しておくとスムーズでしょう。この章では、一般的によくある問題点や課題点をについてご紹介いたします。
応募が集まらない場合
まず始めに、応募が集まらない場合の問題点と改善点をご紹介いたします。問題点と改善点は以下の通りです。
【問題点】
そもそも応募が集まらない、母集団形成をできていない場合は募集活動に問題があることが多いです。しかし、「知名度が低いから…」そこが理由ではありません。知名度が低い企業でも多くの応募を獲得している企業は少なくないのです。では、なぜ応募が集まらないのか原因として挙げられるのはやはり、募集情報の内容やアピールの仕方に課題があることが考えられます。求人原稿や採用サイトで求職者への魅力的なメッセージを発信できていない可能性があります。
【改善点】
まずは、求人原稿や求職者へのメッセージの作り方を改めて確認してみると良いでしょう。現在打ち出している自社の魅力は本当にこの内容で問題ないのかを見直してみることが大切です。求職者に一番伝えたい情報として優先順位が高いものは会社の安定性なのか、成長できる環境があるのか、社内の雰囲気が魅力的なのか、待遇面が充実しているのかキャリアアップを目指せる環境であるのか。求職者に一人ひとりの会社を探す視点は違ってくるものです。その中でより自社に合ったターゲットを獲得するため、実際に活躍している社員にヒアリングをしながら、自社の本当の魅力を見つけ出しましょう。その出てきた魅力こそが自社の魅力であるため、求職者のニーズに合わせて内容をよりリアルに求職者へ伝えることが大切です。どんな言葉で表現すれば魅力的に伝わるのかまでを考えることが重要です。
書類選考通過の数が少ない場合
次に、書類選考の通貨が少ない場合の問題点と改善点をご紹介します。問題点と改善点は以下の通りです。
【問題点】
書類選考を実施している人数が複数いる場合は、採用条件や基準についての認識が社内で相違がある、もしくはきちんと理解できていない可能性が考えられます。もしくは、条件のハードルが上がってしまって、対象者が見つからない可能性が考えられるでしょう。書類選考はもちろん大事ですが、対象者がいなくなってしまうことは問題となってきてしまいます。
【改善点】
この際の改善点として最も重要なのは、採用条件やターゲットのすり合わせを改めて行うことが必要です。必須条件以外の歓迎条件などの再確認も必要になってきます。また、条件確認以前に、条件を満たす対象者が少ない場合は、本当にその条件が必須なのかを社内で確認することが大切です。条件を緩和したりハードルを下げる対策を取ることも、必要な対策の一つとして考えると良いでしょう。
面接通過者が少ない場合
三つ目は、面接通過者が少ない場合についてです。問題点と改善点は以下の通りです。
【問題点】
面接官を複数で行う場合は、それぞれの応募者に対する見極めるポイントがバラバラだったり、ズレが生じている可能性も考えられます。例えば、A面接官は「合格」という結果に対し、B面接官では「不合格」という結果が多数ある場合は、採用基準のそれぞれ目線が合っていないことが考えられるため、面接に繋がりません。
【改善点】
面接官が複数の場合は、応募者の合否を見極めるポイントのすり合わせを行い、面接に挑むことが大切です。一次面接と二次面接では、見極める項目が違う場合があるので、職種やポジションによって変わってくるでしょう。見極めポイントがズレていることで、ミスマッチが起こる可能性が高めるばかりか、ポテンシャルの高い人材を不合格にしてしまう…なんてことも少なくありません。そんな結果にならないためにも、直接求職者に合う面接官の見極めポイント・選考のすり合わせをしておくことが大事です。また、書類選考を通過した場合は早期対応を心掛けていきましょう。
内定後、入社に至らない場合
最後に、内定後の入社に至らない場合です。問題点と課題点は以下の通りです。
【問題点】
内定を出しても辞退が続く場合は、面接をしても何らかの不安要素が入っていたり、入社までのフォローが不足していた可能性が考えられます。また、最終面接から内定通知までの期間が空いてしまうと、企業への不信感を抱き、入社には至らず、辞退に繋がってしまうでしょう。「他企業から内定をいただいたので辞退します。」などという理由が多い場合は、求職者が入社前にもう一度検討した際、採用後の待遇・条件が良くないなど、何らかの比較をされた時に選ばれない要素があった可能性が考えられます。
【改善点】
面接でしっかり自社の魅力付けができているのか、応募者に対する不安要素を払拭できてあげられているかなどを面接官とこまめに確認を行っていきましょう。不安要素が残っている場合は、面接時には前向きな態度でも後にじっくり考え、「やっぱり他の会社にしよう…」など入社されず、辞退されてしまう可能性もあります。内定を出して終わりではなく、その後のフォローを求職者は見ています。特に、入社日までの期間が長い場合は、内定者と定期的にコンタクトを取ったり、事前面談をしてコミュニケーションを取るなどしてコンタクトを取ることで、入社意欲を継続的に高めることができるかが重要ポイントになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では、「採用フロー」について、基本的な組み方から活用に関する課題点解決に向けた問題点までをご紹介してきました。
より良い人材を獲得するため、適切な採用フローを整理しておくことは非常に重要です。なぜなら、多くの採用課題は採用フローから生まれることが多いからです。採用活動の方向性が明確化することで、問題点も見えてきますし、今後の採用フローに対する改善をしやすくなることも、採用計画を成功させるための大きなメリットと言えるでしょう。しかし、焦らず自社のペースに合わせて戦略を練り、採用活動を行うことを心掛けましょう。採用フローを改めて改善することで、無事就職した求職者の方のキャリアアップにもつながっていくと思います。
始めは上手くいかないことがあっても、フローを基に改善や社内間でのすり合わせを行うことで、成功体験が生まれ、より良い採用活動ができるようになるでしょう。この記事を読み、人事の方が一度は悩む採用フローについて課題や解決策を見つけられると嬉しいです。
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ここまで読んで下さり、ありがとうございました。皆様の採用活動が上手くいくことを心より願っております。